土と言っても、コロコロの土からサラサラの砂まで様々な形があります。
土に関して、分かっているようでなかな分かっていないこと、知らないことが多くあります。
では植物生産上、良い土と言われる土はどんな土があるのでしょうか?
良く団粒構造の発達した土、腐植を多く持つ土など言われることがあると思います。
そこで、上記の様な土の特徴や利点を土壌団粒の仕組みや構造などの観点から詳しく説明していきたいと思います。
最初に土の大きさや形状といった物理性の面から詳しく見てみましょう。
土壌は様々な大きさの粒子から出来ています。
礫 >2mm
荒砂 0.2~2mm
細砂 0.02~0.2mm
シルト 0.002~0.02mm
粘土 <0.002
上記の様に、2mmの単位で細かくなっていき、大きい方から礫(土というようり小石の粒といった状態、岩石の形状が残る形)で、一番細かいのが粘土です。
雨に打たれたり微生物による分解を受けて(風化作用) 上から下の順番で細かくなっていきます。
ここで、注意したいのが、粘土は砂より細かいということです。というのは、粘土は雨が降るとベチャっと延びていますが、ある程度乾いた状態で耕すと、ゴロゴロと大きな塊になります。この状態は、細かい粘土粒子がくっついて固まって、ある程度の大きさの塊の状態であるだけで、決して砂より大きな塊となっているわけではありません。粘土粒子は非常に小さな細かい粒子なのです。勘違いしない様にお願いします。
ここに、植物遺体や堆肥などの有機物が混ざり合い土壌粒子と絡み合い存在します。
有機物は最初、礫や砂と同じくらいの大きさですが、土壌微生物によって分解されます。するとシルトや粘土粒子と結びつき、有機・無機複合体(腐植・粘土複合体)と呼ばれる物質になり存在します。
有機・無機複合体の様に様々な粒子が集まって出来た集合体はミクロ団粒という微小な団粒を形成します。これらの大きさは250µm(0.25mm)より小さい。
ミクロ団粒が多数集まると、今度はマクロ団粒という250µm(0.25mm)より大きい団粒を形成します。
これらが多数集まって土壌団粒を形成しているのです。
まとめると
礫→砂→シルト→粘土 +有機物
↓
ミクロ団粒
↓
マクロ団粒 となります。
次回はミクロ団粒とマクロ団粒について詳しく見ていきましょう。