「雑木の庭」という庭一面を森の様に、自然のままの姿を住環境に取り入れ、人と暮らしと自然の調和を得意とする
庭造りのプロフェッショナルである造園家の江川氏にご依頼いただき、植栽用の土を本日製造させていただきました。
江川さんは、庭に大小様々な植物を配置し、大きく成長すると、それら植物が森や自然の生態系の一部となり
家にいるのに、山や森といった自然の中にいるかのような、住み心地の良いお庭づくりを得意とされています。
想像してみてください。
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木々の木陰の中で、どこからか心地のよい"そよ風"が吹き込み、
鳥のさえずりやどこからか季節を知らせる虫の音が聞こえるような...
そんな木々に囲まれた木陰では、熱く照り付ける太陽の光さえも優しい木漏れ日となって
庭の中にうっすら降り注ぎます
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この経済発展と共に都市化が進み、一面コンクリートジャングルと化した住環境の中で当たり前に暮らすうちに
生まれ育った田舎やふるさとにあったような、そんな忘れていたひと時を現代に蘇らせるといっても過言ではない
そんな自然溢れる庭づくりをされています。
そんな庭の命の要と言えるのも、やはり土づくりにほかなりません。
江川さんは、庭内の水の流れから、地中の中の水の流れ、水の留まりによる腐敗や有害ガスが出ない様に
庭中を掘り起こし、お家全体の水の流れ=水脈を徹底的に作り変え上げます。
その上で、植栽の土台となる土づくりにも相当こだわっておられます。
植栽の条件として、根が張るために、水と養分をいかに適正な状態にしてあげられるかといつも考えておられたのだと
思います。
そんなある日、弊社の土=黒土=腐植分に注目していただき、
いろいろな条件で試行錯誤しながら豊田グリーンソイルの土を使っていただきました。
江川さんの求めるものは
植栽のベースとなる土=サバ土
サバ土だけでは、水持ちも肥料持ちも悪いザルの様な土
これをどうにかして改良して
適度に水持ちがよく、養分の豊富な土に出来ないかなということでした。
私が日ごろ申しているように
愛知県の土は、真砂土で栄養分の乏しい土であり
水はけはいいが水持ちが極端に低く、また肥料を蓄える力=保肥力も弱い土
真砂土はこれらを改良してあげないと、ザルのように水も肥料も抜けてしまい締まって固まってしまう土ですよと
意見が完全に一致した瞬間でした。
また私の様な若輩者の意見にも耳を傾けていただき
また多くのことを教えてくださりました。
その様な中で、試行錯誤の末
庭木にとってバランスの良い状態の土が出来上がりました。
まず、
①番目に
ベースとなるサバ土自体にも種類があり細かい粒子のものから
大粒のものまで産地によって様々な種類があるので
なるべく保水力を上げれる様に、粒子の細かいもの(シルト状や粘土状の粒子を含むもの)を使用する
粘土分を含んでいる方が、当然水持ちが良くなりサバの水はけが良すぎる欠点を補えること
②番目に
適度な水はけと水持ちを両立させるために
腐植を含む黒土や堆肥等を配合し団粒構造を促進してあげること
サバ土単体である真砂土は単粒構造であり、良くある一般的な
サバ土+バーク堆肥だけでは団粒構造には発展しません。
粘土分と有機物が結びついて初めて、腐植粘土複合体が形成され
ミクロ団粒→マクロ団粒という流れを通して団粒構造が形成されていきます。
③番目に
発根を促すために、腐植分や初期栄養を補うこと
腐植分が多いと、細根の生長が促されます
また初期の根の活着と成長のためにも養分は欠かせません。
この養分も速効性と緩効性の肥料分と堆肥等で補っています。
また、根自体がだす粘物質(ネバネバしたもの)が土と微生物を活性化させ
有機物分解を促し土を肥沃にさせる効果もあるので
根の伸長を促すことは欠かせません。
これらを満たすための土づくりが
写真にあるような土となります。
ただ、これで完成、、、ではありません。
もっと、根張りや成長が良くなるように
改良はまだまだ続きます。
今後は長期的な養分の補給や保肥力の向上など
まだまだやりたいことが待っています。
これからも、良い植栽のために
頑張ります!!!!
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